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ディザスタリカバリ 事例

分散ストレージシステム「DRBD」および「DRBD Proxy」を使用したディザスタリカバリシステム構築事例について2件紹介します。

「DRBD」と「DRBD Proxy」

紹介するディザスタリカバリシステム実現のために採用されたのが、「DRBD」と「DRBD Proxy」です。

「DRBD」は、オープンソース分散ストレージ製品です。

「DRBD Proxy」は、「DRBD」への商用アドオンで、「DRBD」専用WANアクセラレータとして機能します。

「DRBD Proxy」の特徴

  • 広域ネットワークを挟んで、大量データの同期が可能
  • 最大1ペタバイトのリアルタイムレプリケーション
  • パケット圧縮技術による効率的な転送速度
  • 異常発生(回線障害など)に対するリカバリの自動化
  • 広域ネットワーク(WAN)を挟んで、大量データの同期が可能

事例(1) 株式会社アイル

ポイント

  • 東京-大阪間で16テラバイトクラスのディザスタリカバリシステムを構築
  • 専用製品を上回るほどの機能を1/3の低コストで実現

導入のきっかけ

アイルでは、東京と大阪にそれぞれデータサーバがあり、災害に備えてのリモートバックアップは、同社にとっての課題でした。

2011年の東日本大震災が契機となり、ディザスタリカバリシステム導入プロジェクトがスタートしました。

導入の決め手

(1) 大容量ディスクの効率的運用

他の多くの製品は、1テラバイト程度に分割しなければならない制限があるため、キャッシュ用ディスク領域を要求されることが多々ありました。

しかし、「DRBD Proxy」は、最大1ペタバイトまで扱え、大きなキャッシュ用ディスク領域は不要となります。

(2) 圧倒的な低コスト

他製品の場合、機器のみで1,000万円を超える見積もありました。今回のシステムの導入コストは400万円以下で実現することができました。

導入効果

毎週末に、システムイメージのフルバックアップ(約100ギガバイト)をそれぞれのリモートバックアップシステムにコピーしています。「DRBD Proxy」のパケット圧縮技術のおかげで、ネットワークトラフィックは約半分の50ギガバイトに抑えられています。所要時間も4時間ほどで完了し、通常業務に支障をもたらさずにバックアップ運用を実現できています。

今後の展望

アイルの担当者の方は、「お客様にもこのシステムを紹介していきたい」とおっしゃっています。

事例(2) 岐阜女子大学

「DRBD Proxy」導入前の状態

旧バージョンの「DRBD」を使用したクラスタ構成で、学内LANでのバックアップが行われていました。しかし、同一敷地内にあるため遠隔地へのバックアップ要望がありました。

旧バージョンの「DRBD」ではWAN対応が完全ではなく、遠隔地へのリモートバックアップを行う場合、処理時間が極端に長くなってしまうという高いハードルがありました。

最新版「DRDB」と「DRBD Proxy」を導入

「DRDB」は、当初、WANへの対応が不十分な面がありましたが、バージョンアップした最新版では、十分に対応できるように改善されています。さらに、WANアクセラレータ「DRBD Proxy」を加えることにより、リモートバックアップが実現できました。

導入効果

「以前の学内LANでのクラスタ構成時」と「DRBD Proxyでの新システム」を比べた場合の導入効果として、

  • 接続開始の待ち時間が約10秒かかっていたところを1秒以下に大幅短縮
  • 50メガバイト程度のファイルコピー所要時間が1秒以下に短縮

など、以前のローカルバックアップよりも、新版のリモートバックアップのほうが高速化できています。

今後の方向性

岐阜女子大学の担当者の方は、「Windows系のシステムについても、今回のシステムを適用したい」とおっしゃっています。

まとめ

今回紹介した事例は、ごくごく一部ですが、「DRDB」+「DRBD Proxy」を使用したリモートバックアップシステムは、安価で高機能なディザスタリカバリシステムを実現できます。

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