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【セミナーレポート】クラウドDRサイト構築セミナー—(第3部)DRBDによるDRサイトとのデータ同期

2017年8月29日に、『OSS+SBクラウドを活用し、重要業務システムをバックアップ ~「止められないシステム」「消えてはいけないデータ」をアクシデントから守る方法』セミナーが開催されました。

セミナー第3部『DRBDによるDRサイトとのデータ同期』の主要トピックについてレポートします。

DRBDによるDRサイトとのデータ同期

今回は「DRBDを使用してDRシステムを構築する」というテーマで紹介します。

用語説明

「DRBD」とは

DRBDとは「2台のサーバのディスクに対してレプリケーションを行うソフトウェア」です。DRBDを導入すると、メインサイトサーバがデータをディスクに書き込む時に、データのコピーを作成し、バックアップサイトサーバのDRBDにネットワーク経由で送信します。送信先のディスクに対して同一データを書き込むことでデータの複製を行います。

「HA(High Availability)クラスタ」とは

ローカル環境でのDRBDを使用したHAクラスタ構成例です。DRBDとサービス制御ソフトウェア「Pacemaker」を組み合わせて、2台のサーバを使用したアクティブスタンバイ構成にします。隣に並んでいるサーバ間でデータ同期をリアルタイムに行います。メインサーバ側で障害が発生すると、自動的にバックアップサーバに切り替わります。

「DRシステム」とは

DRシステムとは、遠隔地にバックアップシステムを配置して、災害時にサービスを継続させる構成です。

「マルチサイトクラスタ」とは

「マルチサイトクラスタ」とは、「メインサイト(HAクラスタ)」と「バックアップサイト(HAクラスタ)」をHAクラスタ化して、アクティブスタンバイ構成として構築する仕組みです。

DRシステム構築時の制約(WAN回線の問題点)

DRでは基本的にWAN回線が使用されます。WAN回線には「送信に対する返信が返ってくるまでの時間が長い」「帯域幅が小さいため一度に流せるデータ量が少ない」などの問題があり、これらがDRシステム構築時の制約になります。

「回線遅延」や「狭い帯域幅」の影響

このような制約下で、DRBDを使用したマルチサイトクラスタを動かすと次のような問題が発生します。

DRBDのパフォーマンス低下

DRBDは、相手のノードにデータを送って、相手に届いたことが確認できた後に、次の処理に進む仕組みです。そのため、回線遅延が多いWAN環境でDRBDを使用すると、パフォーマンスが大きく低下してしまいます。この問題については「DRBD Proxy」というオプションパッケージを併用すると解決できます。

ノード死活監視が困難

WAN回線では、Pacemakerが使用するハートビートパケットの信頼性が低くなるため、ノード死活監視が困難になります。解決策として、Pacemakerの「チケット」を利用する方法があります。

「DRBD Proxy」の主な機能

 

「DRBD Proxy」のキャッシュ機能

「DRBD Proxy」を使用すると、DRBDから出たデータは「DRBD Proxy」が受け取り、キャッシュします。

「DRBD Proxy」のパケット圧縮機能

「DRBD Proxy」にはパケット圧縮機能があり、送受信データ量を減らすことが可能です。

WAN環境でもハイパフォーマンスに

「DRBD Proxy」を使用すると、キャッシュ機能+パケット圧縮機能により、WAN環境でもそれほどパフォーマンスを落とさずに、遠隔地レプリケーションを行えるようになります。

DRシステムにおけるDRBDのメリット

RPO(災害時に復旧できるデータの新しさ)

1日1回の夜間バックアップ方式では、バックアップに戻れるポイントは、前日のデータになってしまいます。DRBDでは、ほぼリアルタイムでレプリケーションを行っているため、災害が発生する直前のデータまで救出できます。

RTO(復旧するまでの時間)

バックアップ方式では、データをリストアしなければならないため、その分、復旧できるまでの時間がかかります。DRBDでは、ほぼすべてのデータがコピーされている状態であるため、リストア時間は必要なく、すぐに復旧できるメリットがあります。

ぜひご参考ください。

※講演資料

本セミナーの講演資料は、こちらからダウンロードできます。
→マジセミ →OSS+SBクラウドを活用し、重要業務システムをバックアップ ~「止められないシステム」「消えてはいけないデータ」をアクシデントから守る方法

【目次】クラウドDRサイト構築セミナー